MFG的SS「虚空の蒼玉」
第20話<やまぐち>

「なるほろ。2つに分かれての冒険ですか」
微妙なテンションでライトが言った。

「そうなんだ。まぁ、君達次第になるけどね」
クレスはそう言った。
「今は・・・・えっと、10人だから、分けるとしたら5人ずつだね。」
シェインはすでにその考えに賛成しているようだった。
「では、その考えでやることにする。反対のものはいるか?」
ムクラが案を固めた。反対するものもいなかったので、これで決定した。
「えー、ちなみにどちらの行動をしたいか決まったものはいるかな?」
続けてムクラは言った。しばしのざわめきが起こる・・・

「は〜い!あたしは蒼玉と対になるものを探す方がいいで〜す♪」
アーチェがテンション高く言った。
「え、どうしてだい?」
クレスがたずねる。
「だってぇ、そっちの方が宝探しみたいで楽しそうじゃん!」
一同、あきれているようだ・・・
「じゃぁ、自分もそっちで・・・」
ライトが言った・・・ゼロは苦笑している・・・何故かは謎だ。
みんななんとなく理解しているようだが・・・
いじわるにも理由を聞くものがいなかったのが幸いだ、とライトは思った
「(まぁ、もし聞かれても宝探しが好きだ、と答えればいいんだし・・・・)」
とか考えていたら・・・
「理由は何や?宝探しが好きそうには見えへんけど」
ベルギスが言った。もちろん悪気があるわけではないが。
「う!・・・・・・・えっと、アーチェが暴走したときに止める人がいないと・・・ネ」
冷や汗をかきながらライトは言った。
「あぁ〜、たしかにな」
納得したベルギス・・・危機は脱したようだ、と大げさに考えるライト。

実際、今日の午前2時ごろ、寝ぼけて呪文のアイスニードルをアーチェが唱えて大変だったのだ。
ライトが素早くバリアーを張っていなかったら、みんな険悪ムードだったに違いない。
しかし、何故ライトは素早く対応したのだろうか・・・今は謎だ。
とにかく、アーチェに対しての対応が早いのは明白だった。

「えー、では、2人は決定だな。あとのみんなはどうする?」
先ほどよりざわめく・・・具体的にこれからの行動が曖昧なのだから仕方がない。
「んじゃぁ、クジにでもしますか?」
ゼロが言った。・・・そしてどうやらみんなも同意したようだ。

一同に運命を決める決定が下さる・・・・
 
 
 

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