MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第10話<KAI>

部屋の扉を開けようとしたとき中から声をかけられた。
「どうぞ 入ってください」

部屋の中に居たのは一人の女性。
この部屋の主であるレダ・ブロンウィンその人である。

「私の風魔術を教わりたいんですよね?」
「あぁ 風の防御魔術を。そして…」

声をさえぎるように一人が部屋に駆け込んでくる。
「レダ様!極星帝国のドラゴンが 7匹こちらへ近づいてきてます!」
「…フレアさん、それと…」
「クロウ。クロウ・バズだ。一体なら引きつけるさ。」
少し レダは考え 結論を出す。
「では クロウさんとフレアさんは二人で黄龍を相手してください。」
そういうなり 杖を振るい風を巻き起こしクロウとフレアをドラゴンの前まで運ぶ。

フレアとクロウの前に黄金の体を持つ飛龍が出現する(正しくは飛龍の前に二人が現れたのだが)

「…さぁて 出番だ…。武装錬金戦闘術を 得と味合わせてやるよ…。」
そういいながら どこからともなく錬金石を4つ取り出す。
「4つしかない…?仕方ない アリスフェア力を!武装錬金tyep2!」

フレアは自身の周りに既に火の鳥をまとわせている。
「行きなさいっ!」
それが戦闘の合図となった。
ドラゴンが振り下ろす腕を避けながらブレイカーソードを振り下ろす。
しかし 傷一つ付く様子が無い。
「硬い…?オリファルコン以外切断可能なはずだが…って!!」
傷つかない鱗に気をとられ クロウに振り下ろされた腕が直撃する。


「……危な……けど これなら…」
寸での所で ブレイカーソードをはさみ耐えていた。
「我が剣よ…水よ纏え 我が真名の下に覚醒せよ!汝が名はアリスフェア!」

現状でわずかに使うことが出来る水の魔術を最大まで使用する。
間違えれば死が訪れる状況では 精神力不足による気絶は考えない。

水の刃によって切れ味を上げたブレイカーソードは 爪との摩擦で 段々と刃が潰されてゆく。
しかし 相手の爪も少しずつだが切断できている。

「クロウの援護を!」
フレアも切断部分へ火の鳥を集中させ 更なる切断を試みる。

そして ブレイカーソードの刃は 完全につぶれるとほぼ同時に
黄龍の爪も完全に切断しきった。
その衝撃からか 黄龍は炎を吐き出しつつも飛び立ってゆく。


「…武装錬金戦闘術…アリスフェアが覚醒技…バスティングスラッシャー…やっと…成功か…」
「クロウ!大丈夫なの?」
「…後は…フレアさんに…任せます。」
そういうなり よって来たフレアに寄りかかりクロウは気絶した。

「ちょっと!いきなり気絶して この後は私にどうしろって言うのよ〜!」



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