【サイレンス艦橋】
連邦兵A「所属不明艦が本船へ急速接近中!」
連邦士官「なんだと!通信開け!我々の邪魔をするなとな!」
連邦兵A「それが先ほどから通信を開こうとしているのですが・・・。」
その声をさえぎるように別の連邦兵が叫ぶ。
連邦兵B「所属不明艦 MSを展開!こちらへ更に加速しています!」
連邦士官「ちっ こちらもMS隊を出撃させるんだ!なんとしても艦を護れ!大事なお客さんがいるんだからな!」
秋子「・・・作戦指揮をやらせていただけますか?」
連邦士官「水瀬大尉?貴方は戦術屋ではなかったと聞いていますが。」
秋子「えぇ。ですが私も子供達が乗っていますから。」
そう言いながらも顔は微笑んでいた。それは この状況では怖く見えた。
連邦士官「そ それならば 任せて見ましょう。」
連邦兵「し しかしそれは!」
連邦士官「責任は私が取る!指揮権を水瀬大尉に一任。以後その指示に従い戦闘を行うように!」
【サイレンスMSシュミレーター:同時刻】
ミレル「アレを落したらいけないんだよっ!」
かろうじて動けるようになったKAIを置いて 1人加速をはじめる。
混戦の中 一人で動くということは 格好の獲物と化す。
【サイレンス艦橋】
秋子「MS隊 順次出撃!艦を加速して敵艦に横付けしてください。」
連邦兵「は 加速・・・ですか?」
秋子「質問よりも急いで!」
連邦兵「了解しました。」
多数に無勢ならば 防げるものは防がなくてはならない。
だが それは 一騎打ちでも同様であり なおかつ 敵戦力が分からない時には有効であった。
MSは 全12機出撃し それぞれ激しい戦闘を行っている。
MSの性能は 変わらない筈だか 明らかに自軍が押されていた。
秋子「パイロットの腕の差・・・ね。」
士官学校なり 軍の各施設でそれなりに訓練はつんでいるはずだが次々と撃墜されてゆく。
連邦兵「艦の横付け完了!」
これで 敵艦からの砲撃は防げる・・・。
【サイレンスMSシュミレーター】
KAI「ミレルを・・・落させるか!」
ミレルに迫る敵機をビームサーベルで切り裂く。
だが ビームサーベルの刃は そのままミレルへと 止まることが無かった・・・。
【サイレンス艦橋:同時刻】
敵艦からの砲撃は防げたと安心したところへ 砲撃。
連邦兵「敵MSより 砲撃!ダメージ軽微!」
秋子「戦闘続行!ただし 撤退準備も怠らないように!」
既に戦闘発生と 援軍要請は出してある。ここを切り抜けるのは時間の問題だろう。
そう…時間の問題で・・・この状況から 援軍が間に合うかどうかという・・・。
【サイレンスMSシュミレーター】
KAI「止まらない!?」
KAIのモニターには ミレルの乗っていたEz−Sガンダムが落ちるのを残像に ブラックアウトする。
祐一「エラーか?」
名雪「祐一も?」
三人のモニターには 何も表示されない。そのまま強制排出を受ける。
KAI「・・・ミレルは?」
祐一「落されていた・・・よな?」
名雪「もう 出ちゃったとか?」
名雪のその言葉は シュミレーター起動ランプによって否定されていた・・・。
|