MFG的SS「虚空の蒼玉」
第64話<KAI>

「ふぁふ…眠いかも;」
安否を気にしながら話していたのだが既に刻は0時を回っている。
「おやすみなさい〜」
リアスは 机の上に自分の紅玉を置き そのまま寝室に向おうとする。
「私もまだ完全にこの体に慣れたわけじゃないのよね。寝かせてもらうわ」
「…って紅玉?リアス!これは一体どういうことだ?」
「にーさんが蒼玉の力を必要としているって事でしょ。
 だから多分 もうすぐ戻ってくるよ。シェインって人も無事にね♪」
そう答え リアスは寝室へと姿を消した。

「…(にーさんが蒼玉の力を必要とするとき…私は…もう…」
「大丈夫よ。貴方は消えたりしないわ」
寝室で布団に入らず考え事をしようとしたリアスに声をかけたのは
既に部屋に居たコローネであった。
「私達裏の存在は 表の存在がある限りどういった形であれ
 絶対に生き続けるの。それはそうね 錬金石の意識も一緒」
「…錬金石…レディアム…本当?」
「我 関与せず」
二人+一つの中で考える時は もうすぐ迫っていた。
ゼロたち別働隊が戻るとき 彼らに一つの選択が迫られる。
だが コローネはそれを不安に感じさせないためにも言葉を続ける。
「…だから 貴女は消えないわ。知ってるかしら?人は2回死ぬの」
「二回も?」
「一回目は肉体の死。二回目はすべての人があなたを忘れたとき
 私はあなたを忘れるつもりは無いわ」
リアスも コローネが励まそうとしていることは感じ取れた。
「…うん。ありがとっ それとおやすみなさいっ」
別働隊が戻るまで 後十数時間に迫っていた。

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