MFG的SS「虚空の蒼玉」
第60話<ぱうだぁ>
黒い鎖で動きを封じられたジェイルは、忌々しそうな眼差しをコローネに向ける。
否、それはある意味で感謝なのかもしれない。 「・・・コローネ・・マタ、俺ヲ封ジルノカ?」 「当然よ。相変わらずコントロールが下手なんだから」 ジェイルは低く唸る。 そして、同じく動きを封じられたリアスに視線を移す。 「思イ出シタゾ・・リアス・バズ。アノ時逃ゲ出シタ最後ノ1人 臆病ナ小娘・・今ガ好機ダトイウノニ」 「いい加減にしなさい。その姿、見られたくないのでしょう?」 「サアナ・・。昼間ノ俺ハ、嫌ガルラシイガ」 コローネはさらさらと、空間に紋様を描き出す。 「いくわよ、“クロウズゲート”!」 魔法が発動し、黒い光に呑み込まれる直前、獣の瞳はリアスを睨め付け、 「今回ハ逃シテヤル・・忘レルナ、イツカオ前ヲコノ手デ引キ裂イテヤル・・」 と言い放った。
ムクラ達が到着したときには既に獣の姿はなく、
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