MFG的SS「虚空の蒼玉」
第48話<ぱうだぁ>

「俺は弓なんてつかえねーんだよ!」
またまた問題発言をするジェイル。
全く持ってシェインとは別人のように、武器は一切使えないが氷の魔道に関しては長けている。
「じ、じゃあ・・・魔法が使えないときはどうするんだ?;」
ボコるのみ!
「・・・w;」
あっけにとられる3名。
シェインとは顔と声が同じなので、余計に違和感を感じるのだろう。

・・キュイーン・・・・

どさっ。

突如、ジェイルの頭上で空間が渦巻き、何かがジェイルの上に落ちてきた。
落ちてきたのは・・まだ幼さの残る少女だ。
「とうちゃく〜っと♪」
「・・ったく、何処の誰なんだ!!早く退けやコラ!!」
「あ、ごめんなさーい」
少女はすっくと立ち上がると、まだ倒れているジェイルに正面から向き合う。
ようやく身を起こしたジェイルは彼女をみるなり、げんなりとした表情に変わる。
「・・・てめぇかよ・・;
 どっかで見たんだけどな、お前 誰だっけ?」
「ひっどーい!会っていきなり言うのがそれなの!?」
「・・・あの・・あなたは?」
二人の応酬の中、アルテアが少女に問う。
彼女達の存在に気付いた少女は、僅かに冷たい眼で自己紹介をした。
「はじめまして、私はリアス・バズっていうの」
「バズ・・だって・・・!?!!?」
「知っているなら話は早いわ。
 その通り・・クロウ・バズを探しているのよ。お兄さんを。」

「な・・なんだよ!?俺をおいて話すすめんなよ;
 ・・リアス・バズか・・思い出せるような、出せないような・・・」
 
 
 
 

「くっ・・・こいつは何者だ!突然空から降ってきて・・
 実体が無いところを見ると生霊か!?」
レイナが剣呑な眼差しでシェインを見る。
「あぁー;ぁの、ご、ごめんなさい!!
 申し訳ございません!・・・?
 やっぱごめんなさいでいいのかなぁ・・?」
あまりにも突然のことで混乱したシェインはただひたすら頭を下げている。
「ぁ・・あの、シェインさん?」
ゼロが小さな声でささやく。
シェインはまだ、ゼロの上からは降りていなかった。
実体が無いだけ軽いのだろうが・・・
「あーーー;;ご、ごめんっ」
「私にはそれだけですか;まあいいでしょう・・・」
軽く汚れを払い、改めてシェインを見る。
「(ん・・・?)」
顔と声は変わっていないが、体つきが異なるのとなによりも少し透けている。
傍目から見ればかなり奇妙である。
「・・・まさか・・」
「え、うん・・その・・・正常?じゃ、ないか・・ハハハ;」

「そこの生霊!!」
すっ、と姫君の大剣が視界を過る。
反応が遅れたシェインではあったが、剣の先はするりと体を通り抜け、シェインは痛み一つ感じなかった。
「あ、レイナさん・・ですよね!?
 すいません;ちゃんと説明しますから落ち着いて下さい〜;」
 
 

 

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