MFG的SS「虚空の蒼玉」
第15話<ぱうだぁ>

「準備が整いました。では、はじめてください」
アナウンスが流れ、動く的が出現する。
「なんだ、あんまり速くないや・・・」
シェインは2本の矢を同時にとりだす。
一本の矢を握ったまま一本を的に命中させ、すぐに構えて2つ目を打ち抜く。
ぱんっ、ぱんっという張りのいい音が場内に響いた。
「通常コースだからかな?なんか思ったより簡単だ・・」
落ち着いて矢を放ち、一本はかすったもののほぼ全ての矢を中央に命中させた。
最後の一投にいたっては、威力が強すぎて的を壊してしまい冷汗をかいたが、「おめでとうございます」のアナウンスが流れたのでそのまま無視しておいた。

そしてシェインも、特別ルームへと行くのだが
「ただいま定員に達しておりますので、しばらくおまちください」
と、先の通過者3人のすぐ後でまた待機することになった。
「またぁ・・?;」
 
 

「あ、一人ふえたよ?べつに3人じゃなくてもいーのに・・」
ピンク髪の魔女っ子がシェインを指さして言った。
その指にあわせて、3人も後ろをむく。
「あ、シェインさんだ」
「通過したのですか、さすが鍛えただけありますね」
「しぇいん?誰や?」
ひとり?マークを出すベルギスにアルカースが耳打ちで教えると、
思わぬ事実にベルギスは静かにびっくりしていた。
 

「もーぅ、そっちだけで盛り上がらないでよ!来ないんだったらこちらからいくよっ!」
「アーチェ!」
周りの2人の制止も聞かず、アーチェと呼ばれた魔女っ子は手を上にむかって伸ばした・・・。
 
 

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