MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第70話<アキマサ>

「あそこかっ!いくぞッ」
「わかっています!」
「あぁ待ってくださいよ〜」

アルタイルとライトが突撃していくのに対してゼロはまったりと突入する
そして1人の氷の剣を携えた人物が現れる………

「氷河戦士“ミリアム・レムリアース・シリウス”…………」
アルタイルが呟く

「何故こんな事を?」
ライトがミリアムに尋ねる

「詮索は無用に願おう……」

ミリアムはそう言うと氷の剣を一閃させる
すると氷の剣から冷気が塊となってアルタイルとライトに襲い掛かる

2人は冷気を喰らう前に自らの剣を一閃させて冷気を弾こうとするが
ミリアム本人が放つ冷気は今まで周りを侵食していたものとは威力が違う
村正にさえ一時的にではあるが氷がまとわりつく

2人は一旦距離を置きゼロがいるところまで下がる

「どうした?それで終わりかっ!」

ミリアムがもう一度冷気の衝撃波を放つ
アルタイルとライトがもう一度身構えたが……何故か冷気はゼロの直前で掻き消えてしまう

「貴様……何をした?」

「私……炎属性の魔法……って言えるのかな?まぁそれが今一つ使えるんですよ、逆にいうと今は一つだけですがね」

「単なる炎で“ビックバン・コア”の冷気は止められない………何をした?」

「“ビックバン・コア”ねぇ………それか」

ゼロがアルタイルに確認を取ろうと目線を向けると即座にアルタイルは頷く
おそらくそれが蒼玉と対になる宝玉なのだろう

「言わぬか……ならばもう一度出させるまで!」
ミリアムがさらに冷気の衝撃波を放つしかしながら先ほどと同じようにゼロの目の前で消え去る
ゼロの隣にいるアルタイルとライトは必至に冷気を切り裂いているのだが……

「無駄ですよ、さぁちゃっちゃとその“ビックバン・コア”を渡してくださいよ〜」
「ふざけるなっ、あの力で私はっ! これならばどうだ!!」
ミリアムは先ほどよりも遥かに強い冷気を放つ

それに対してゼロは少しの言葉を紡ぐ

「ランプロン・ドロマ!」
ゼロの手のひらの上に紅葉のような形の炎が出来るそれを息でそっとまわりに出す
そうすると冷気は炎によって何も無かったようにされる

「ばっ馬鹿な……私の冷気が……」
「これは通常の炎じゃない……そして、この炎が焼くのは命じゃない。悪しき思いを焼く炎だから!」




ランプロン・ドロマの炎が破壊するのは、“存在”だけではない。発生した“事象”すらも焼き、破壊し、灰へと戻すことができる




ゼロ・ライト・アルタイル 交戦中


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