MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第6話<やまぐち>

「極星帝国は、別の歴史をたどった異次元の地球からの侵略者である・・・・。」

ライトは青っぽい小さな本のようなものを見ながら言って歩いている。
クレスやアーチェに、なんとなくでもこの世界を教えるためだ。
だが、ライト自身、この世界のことはあまり知らない。深い話はできない。

「とりあえず、あの方は夜羽子・アシュレイさん、ある意味では知り合いです。
味方から力をもらうことができる能力を持っているんです。」
「おぉ、ミントのチャージみたいな補助能力とは・・・スゴイですね」
クレスが言った・・・
「こっちの世界で、紛らわしい言葉は使わないでください」
少し間が起きてライトが言った。まぁ、対したことではないので適当に流したが・・・
「そういえば、クロウさんが行ったWIZ-DOM勢力には”グングニール”という武器があるんですよね。」
ライトがさりげなく言った。
「何ですって!? 僕がアルヴァニスタ王からもらった、
オーディーンと戦って新の力を解放させたあの武器が!?」
クレスは驚いた・・・
「いや、グングニールです。グーングニルではありませんよ。まぁ、そっくりですが(汗」
ライトは苦笑いしながら言った。わざとこうなることを望んでいたようだが。

「あとは、キディウィッチというピンク髪でポニーテールでホウキに乗っている魔女もいますね。」
「何よそれぇ!? あたしのマネッ子ォ?」
「自分もそう思っています(笑」
何故かWIZ-DOM方面の話で盛り上がる3人・・・アシュレイはなんだか虚しくなっていたのは気のせいだ・・・。

「これからどうしますか?」
ライトがようやく訊ねた。
「まずは、仲間のところへ行きます。ジルさんが待っていると思います。」
「おぉ、戻ってきてくれたのですか、あの方は」
ライトは言った。が、詳しいことは知らないのでそれ以上話は進まなかった。

「ねぇ、もうお昼過ぎだよ。お腹減ったよぉ」
アーチェが言った。たしかにそろそろ何か食べなくては・・・
「そうだね、ちょっと休憩しましょうか」
クレスは素早く準備をし始めた・・・こういうことには手際がいいのか?
「じゃ〜〜ん! 今回の料理は ア・タ・シ♪」
「おぉ、この状況を生で見ることになるとは・・・」
ライトは嬉しいのか悲しいのかどっちとも取れる言い方をした・・・なぜなら
「はい、おいしいから、じゃんじゃん食べて!」
・・・あきらかに見た目とにおいが間違っている料理が差し出される・・・
クレスは、さっきまでとは打って変わって離れてメロンパンを食べている。
「(ここで食べないとイメージが悪くなる・・・なんとしてもおいしく食べてあげねば・・・)」
ガバッ! 一気に食べるライト・・・顔色がどんどんと悪くなる・・・・
「うぅ・・・ごちそうさまでした。ではちょっと散歩していきます」
ライトはふらふらと離れていった・・・
「おぃ、アーチェ! 今回はしっかりと味見したんだろうなぁ?」
クレスはこの状況を見て流石に聞いてみた・・・
「うん、混ぜる前はね♪」
「・・・・混ぜる前?」
クレスは冷や汗を出しまくる・・・
「えっと、イチゴショートでしょ、オレンジジュースでしょ、豆腐でしょ、おでんでしょ・・・・
 で、それを、カレーに入れたんだ。具沢山でしょ♪」
・・・とにかく、これはやばい・・・クレスは即答した
「アーチェ、やっぱり君は”××料理人”だね」
「え、どういうことぉ!」

そのころ、ライトはもがき苦しんでいた・・・・
果たして犠牲者なくダークロアの仲間のところへ辿り着けるのだろうか・・・



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