MFG的SS「虚空の蒼玉」
MB隊編
第42話<アキマサ>
E.G.O本部屋上、すっかり雨が上がって星空が見えている場所にゼロは居た 「やっぱり……この姿はまずいですかね……」 そう言って星空を見上げる 「……この本を使うときが来ましたか…、皆に会った時に問題ありますが…望さんもいますしね」 そう言ってゼロはどこからともなく1冊の本を取り出す ゼロが最初から持っていた本『救世ノススメ』 「この本のタイトルは……違いますね、『救世ノススメ』では無い…となると…」 ゼロが『救世ノススメ』に“力”をこめる すると本のタイトルが変わって逝く………… 『勇者ノススメ』 ゼロはタイトルを見てから苦笑し決意する (この体ともお別れですね、もしまた会う時があったら敵同士でしょう。悲しい運命を持つ人ですから) そう心の中で呟いてから本を掲げる……するとゼロの体が光に包まれる、その光はすぐに消え去るが出てきたのは今までいたゼロとは違う人間だった 髪の色は茶色系で短い、目の色は青である その人物は自分の身体を確認すると一息つく 「よし、成功っと、ヒュッケバイン=ゼロの身体は本当はこっちですからねぇ」 中身は元もとのゼロである、体だけを入れ替えたらしい…… さらにゼロは本の1ページを開く……その場所には……… 『空間湾曲ディバイディングドライバー』 巨大なマイナスドライバーの絵と共に書かれた文字を見て頷く 「明日はこれを使わなければなりませんからね………」 屋上を一筋の風が流れる……… 「気付いているんでしょ?」 「もちろんです」 ゼロの背後から声が聞こえる ゼロはあえて振り返らないでその場に座りまた星空を見上げる 「皆待ってるよ?」 「良いんですよ、もう誰と行くかは決まってますから」 そう言ってゼロは苦笑する ゼロの後ろに居た人物はゼロの横に座る 「で、星なんか見てどうしたの」 「あぁ、極星帝国の方々の名前が星達の名前だった事を思い出しましてね」 「それだけじゃなさそうだけど?」 「ま、天文部も悪くないかなって思っただけです」 そのまま2人は空を眺める 「思いは遠く離れていても必ず伝わるものなんですよ、真由美さん」 「………そうね」 E.G.O本部、藤宮真由美 到着 |