MFG的SS「虚空の蒼玉」
MB隊編
第38話<KAI>
「…調整も大体終わりましたし 夕食食べに行くか」 ゼロが自分の考えを告白した頃 地下3階の実験室ではSHINEの調整が ちょうど終わっていた。 すでにフレアからカレー祭が始まったという連絡は受けていた。 そして クロウもクラリスも夕飯をまだ食べていない。 これは会場でカレーを食べるべきである。 「そうね。SHINEも連れて食べに行きましょうか」 SHINEを連れて実験室から出てそのままエレベーターに乗り込む。 そして 1階の会場。 エレベーターから出るとちょうど 隣の階段から 一人の少年が降りてきた。 「…何処かであった事が…ある?」 クロウが 気が付いたときはすでに声をかけていた。 「あるかもね。僕と直接じゃないけどさ」 「クロウ。先に行くわよ」 「分かりました。では また後ほど」 クラリスがSHINEを連れて先にカレーを食べに行く。 それと入れ替わるように カレーを食べていたライトがこちらに気が付いたのか 近づいてくる。 「クロウさん。彼は…誰ですか?」 「僕は シグナス。シグナス=フリューゲルさ」 「フリューゲル…?あれ…アルタイル…フリューゲル…ひょっとして兄弟ですか?」 ライトは先ほどまでの戦闘中に現れた青年の台詞を思い出しながら聞いてみる。 「よく分かったね。アルタイル=フリューゲルは僕の兄さんだよ」 シグナスとライトの会話が 弾んでいく 「…(オーラや言動は違うが仕草はやはり石島さんか…?) (だが あの時チャットに残っていたのは石島さんだけではない…)」 クロウは黙って二人の会話を観察しシグナスの正体を考えているだけだったが。 「え〜と…MFGと言う単語に聞き覚えはありますか?」 いつの間にかライトは 仲間を見つけるためのキーワードを出していた。 そして その質問にシグナスの答えは 「MFG…?さぁ…分からないよ」 で あった。 「…(転移による記憶喪失なら分かるが…今のところケースとしては無い) (つまり 観察を続けるしかないか…)」 クロウも今後に対して結論が出た頃 反対側の入り口に マイクを持ったゼロたちの姿が見えた。 |