MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第35話<KAI>

「ギアンサル様!?」
ギアンサルの体が沈むのを見たリンは目の前の敵を放棄して ギアンサルの横へ移動する。
「いけない このままだとっ」
手早くギアンサルの体に魔術方陣を書き込む。
「間に合って…ギアンサル様っ!」
ギアンサルの体が小さくなりながら薄れてゆく。
「さらばだ…好敵手よ」
その薄れゆく体に向け アルタイルは立ち去りながらバラを手向けに投げていた。

「さて…我々は当初の目的であるE.G.O本部に向かわなければならないわけだが」
「…了解。マスター」
アルカードの一言をさえぎりながらその後ろにいつの間にか立っていたwroksが魔術方陣を描く。
「ほらよ。魔術師」
worksの後ろを付いてきていたカインが その様子を見ながら紙をアーチェに渡す。
「…この魔術をあたしにやれって言うつもり?」
そこに書かれていたのはWIZ-DOMの誇る転移方陣。
「アーチェ…頼むよ。君しか居ないんだ」
「…しょうがないなぁ あたしに感謝しなさいよっ」
そして 書き終えた魔術方陣の力を発動させてゆく…。


「レイナさん!連れてきましたぁ!」
「…私達WIZ-DOMも ですけど」
4魔導師が無言のまま転移方陣を描く。
「これで ダークロアの方々も来れるわけですね」
「それだけではないそうです」
その直後 転移方陣が輝きだす。
輝きが収まったところに居たのは
クラリス・パラケルススとジリアン・マキャフリー ステラ・ブラヴァツキ
そして 斎木遊名だった。
「…本部の施設を借りるぞ。クラリスさん!」
「分かってるわよ」
本部の建物の中に許可が出る前に突っ込んでいく。
そのまま地下3階の実験室へ突入する。
「必要なものは・・・大体揃ってるわね。何するか分かっているわね?」
「…DEEP同型ホムンクルスの製造…か?」
「さすがね。今度はE.G.Oの力を取り入れるわよ」
錬金式の構築を高速練成を行っていく。
その最中 クロウは装置に紅玉をセットする。
「練成式C式構築完了!」
「練成式D式構築完了!E式と平行でF式行くわよ!」
「了承!」
すべての作業が終わり 新たなホムンクルスが生まれるころ
外ではカレー祭りが 雨のため急いで場所を本部の中へ移していた。

そしてその様子を 遠くから見つめるものが居た。
「残念だがカレーは好かなくてね…」
アルタイル=フリューゲル。何を求めるのか…先は まだ暗い…。


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