MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第33話<KAI>

E.G.O本部へ向かうクロウ達の足が止まる。
「この匂いは…雨が降るみたいね」
「風も出てきてます…」
「……香料が混じってる…か?」
遥か西の空は 雷雲が渦巻いていた…。




「当たらなければどうと言うことは無いのですよ」
ギアンサルの尾による攻撃をすべて回避しながらアルタイルはタイミングを計っている。
かまえたシャドゥキャリバーが光を反射する。
「さぁ 行きますよ!“風刃の裁き”!」
ギアンサルの体を風が包み込む。
だが 竜の巨体は傷一つ付いた様子は無い。
「やはり この程度ではダメですか…。
 ならば やはり斬りあうしかないようですね」
ギアンサルに向かって シャドゥキャリバーを構えて加速する。
そのまま アルタイルめがけ振り下ろされる尾に向けて一閃する。
「くっ…このわしの体に傷付けるとは・・・」
一閃された尾からは ギアンサルの血が流れていた・・・。
「ギアンサル様っ!」
その横で戦っていたリンが 3人を置いて駆けつける。
リン一人に 精一杯だった3人もアルタイルの元に駆けつける。
「…まだみたいだね…タロットの力の発現は……そして私の待つものは」
「貴方は…いえ とりあえず援護します!」
「このアーチェ様を 無視するんじゃないよーっ!」
「日は落ちた…。時は満ちたり 私の真の力を見せ付けてくれようか!」
殺合は第2ラウンドへと流れ込む。そして 雷雲は刻々と近づいている…。



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