MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第30話<フシギダネ石島>

「傷を治してくれたことは感謝するが・・・
 私は君達とは違う道を行かなければならない、許せ。」

そういうと、アルタイルは他の面子とは違った道を進む。
先ほどの回復のおかげである程度は魔力も戻っているため、
羽を展開して飛び立つ。

「しかし・・・なかなか面白いものを持っているな、【愚者】は。
 まだ目覚めてはいないみたいだけど・・・ね。」

向かう先、その瞳には遠くからでも確認できるほど大きい龍の姿がはっきりと映っていた。



「くっ・・・いくら切りつけても効かないなんて、まさに生ける難攻不落か!」
村正を振るうライトが切りつけているのが、巨大なドラゴン。
リンが言っていた“ギアンサル”である。
リンが一緒に転移させるはずだったのだが、失敗したので遅れてきたらしい。

しかし先ほどから何度も攻撃しているのだが、その度にその頑丈な身体によって攻撃は防がれている。

「そんな攻撃、少しも効かんわ。
 このわしに深手を負わせたものなど、あの皇帝陛下と国王陛下位なものじゃて・・・」
昔語りをするように攻撃を受けていく。
その顔には余裕の色さえある。
その理由は、自信からだけではない。
ライト以外の4人は、全てリンによって防がれているのだ。

「小僧一人で、このわしを倒せるものかぁっ!」
言い放つと、巨大なしっぽによる一撃が叩き込まれる。
村正の妖気によってガードしているものの、このままでは互いに決定打が与えられない。

「(何処か・・・何処か弱点は無いのか?!)」

いらだちながらも、二人(?)の応戦は続いていく。


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