MFG的SS「虚空の蒼玉」 MB隊編
第24話<KAI>

〜WIZ-DOM本部
クロウが魔術書を一通り読み終え本棚に戻したとき 突如ドアが開いた。
「異界から来た者は ここか?」
「…まさか…ステラ…さん?」
「私の名は知っているようだな。話が早い。力を貸せ」
「…その前に 気持ち悪いのを何とか…」
「しかたがない。あまり好きではないが…」
ステラ自身の魔力の一部をクロウに送る。
体を充実させることで体調を一時的に戻させる。
体調がある程度戻った様子を見ながら
ステラが部屋の外に合図を送ると 部屋の中が会議室へと変貌していく。
「後ろの人は…?それとE.G.Oの戦闘は?」
「斎木遊名。そのE.G.Oのトップだ。」
卓上にWIZ-DOM本部を中心にした周辺地図が展開されていく。

遊名の指示の元に戦闘域などが書き込まれ詳細が書き足されてゆく。
「クロウ!ちょっといいかしら?」
となりの部屋に居たクラリスに呼び出される。
部屋の床には錬金式が広げられていた。
「ホムンクルス・ワイルド。この子にあなたの錬金術を混ぜれるかしら?」
「…出来なくはないと思う。ただ一人分だと足りない。」
「だったら 書き換えていくわよ。急いで作る必要があるの。」
会議室では打開策を練る会議が展開されていた。
そこへ クロウは乱入する。
「失礼します。ステラさん!頼みがひとつ。」
「何だ?」
「…封印されし第7聖典の使用許可を」
「何故?」
「今の俺や俺の仲間の力では レイナ一人に勝てない」
「……クラリス!式を持っていただろう!」
「使っていいのかしら?」
「仕方あるまい。彼らに頼るしか方法が無いというならな」
「感謝する」
クロウとクラリスは練成式再構築へ ステラは会議へと戻っていった。


「多分 これで…」
「式自体は完成ね。急いで製作するわよ!」
「了解」
練成装置の前に二人並んで準備を行う。
「練成コア認識…シンクロ開始。」
「練成式認識開始。シンクロ97%確認」
「「練成式展開開始!」」
「キャブレーション設定良好 シンクロ96%」
「神経接続完了 シンクロ95%」
作業をひとつずつ正確に行っていく。ミスは許されない。
「電磁回路接続開始 シンクロ91%!」
「副回路神経接続完了 作業急いで!85%きったら失敗するわ!」
「分かってます!練成式 第2幕展開開始!」
第2幕 第7聖典練成式の混成注入を開始する。そして40分後
「シンクロ86%!」
「最終設定完了よ」
「後は…2時間の構築固定化ね。」
練成式が終わるとほぼ同時に 隣の部屋のドアが開く。
「クロウ!フレアと共に増援へ行ってくれ!」
「だが…武器が…」
「…仕方が無い。“タイムスキップ”!」
時間を強制的に経過させる魔術。これにより錬金石の再構築などがすべて完了。
「うふふ。目覚めなさい ホムンクルス・ワイルド“DEEP”」
DEEPと 呼ばれたホムンクルスは目を開き 培養漕からゆっくりと出てくる。
「こちらも大丈夫…だな」
クロウが隣の培養機からアリスフェアと紅玉を取り出し確認する。

アリスフェアをしまうとほぼ同時にフレアが部屋に入ってくる。
「クロウ!準備は出来てるわよ!」
「了解! では ステラさん…。感謝する」
「死なず仲間を殺さずに帰ってくることを期待しよう」

ゼロの戦闘に2時間半遅れて クロウ&フレア+DEEP出撃。

「クロウ!このDEEPの能力って…?」
「それは……ん あれは?フレアさん!」
バイクの先に見えたもの。そこにバイクを向けなおす。
「DEEP!戦闘準備だ。タイミング間違えるなよ」
バイクが 岩に引っ掛けて飛び上がる。
クロウの下に広がったのは アルタイルとアーサーの一騎討ち。
「一騎討ちか…あれは呪符?! 水の精霊よ我に力を!“ウォーネット”!」
水の網を投擲する。物理要因を捕まえることは出来ないが呪符をとめるには
これ以上効果的なものを クロウは知らない。

「邪魔をするな!」
「一騎討ちなら好きなだけしてろ!」
「けど…この状態から狙う敵がいるみたいよ?」
いつの間にか アルタイルとアーサーの周りには極星帝国兵が50メートルほどあけて壁を作っていた。
「クロウ…やるのよね。」
「…マスター いきますか?」
「了承。DEEP!武装錬金!ハルバリオン!!」

クロウ&フレア&DEEP 参戦

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